021スタンダードを塗り替えた、伝説のカクテル『セレブレーション』

2018.3.1 Thu.

シャンパンに甘酸っぱい木いちごのリキュールが寄り添う、人生の門出を華やかに彩る気品あるカクテル『セレブレーション』。京王プラザホテルのオリジナルカクテルとして30年以上もお客様に愛され続けている一杯は、権威ある「HBA(日本ホテルバーメンズ協会)創作カクテルコンペティション」第15回優勝作品として、1986年に誕生しました。そこには、カクテルに人一倍の情熱をぶつけてきたひとりのバーテンダーによる創作秘話が語り継がれています。

バーテンダーの名は渡辺一也。シャンパンを最後に満たすスタイルがスタンダードであった当時、渡辺がコンペの舞台で披露したのは、シャンパンを先にグラスに注いだ後にシェイクした副材料を注ぎきるという革新的な手法でした。会場内には一瞬「間違えた?」という空気が流れ、ざわついたといいます。しかし、副材料をピタリと注ぎきりシャンパンの泡に持ち上げられることできれいに混ざったカクテルが完成したとき、それは感動と賞賛のざわめきに変わり、シャンパンカクテルの新たな創作スタイルをもたらすことになりました。

折しも京王プラザホテル開業15周年という節目であったことから「お祝い」をキーワードに創り上げられた、渡辺一也の『セレブレーション』。スタンダードを塗り替えた珠玉の一杯は、今日もお客様の喜びの場に美しい祝福の華を添えています。