069過ごしやすさを設備の工夫と人のチカラで。視覚障害のある方へのユニバーサルサービス

2021.5.28 Fri.

一般フロアよりも明るく設定した廊下照明に、客室との境界線を認識しやすく配慮した廊下カーペットの配色、手で触れた時に角がなく滑らかな感触の浮き出し文字の部屋番号…。ユニバーサルルーム全13室をご用意した京王プラザホテル本館30階のフロアには、見えにくいお客様、白杖・盲導犬ユーザーのお客様にも安全・快適なご滞在をサポートするきめ細かな工夫が満ちています。

白い壁とのコントラストが際立つよう黒色を使用した客室入口のドアチャイムやカードキーセンサー、白黒反転の配色や文字の大きさで見やすさに配慮した室内のコントロールパネルや電話機、さらにシグナルエイド(小型送受信機)による音声標識ガイドシステムは、客室やエレベーターホールの方向を音声案内します。また、容器が同じでわかりづらかったバスアメニティのボトルは、シャンプーには2本、コンディショナーには1本、ボディソープには無しと、輪ゴムの数の違いでわかるようにしています。これは1995年、客室スタッフの小さな気づきから生まれたアイデア。京王プラザホテルならではの取り組みのひとつとなっています。

これら設備の工夫とともに、私たちが大切にしているのが人の声によるサポート。
まずスタッフから「お客様」とお呼びかけし、安心してお過ごしいただける細やかなご案内につなげています。
2017年に盲導犬180頭と182名のユーザーの皆様をお迎えし、約半数のお客様にご宿泊もお楽しみいただいた「公益財団法人 日本盲導犬協会創立50周年記念式典」では、ホテルエントランスから5階宴会場入り口まで、進路に沿って並んだスタッフ29名の途切れることのないご案内の声のリレーが続きました。「移動の不安を感じることなく宴会そのものを楽しめました」とのお客様からの言葉は、私たちにとって何よりうれしいものでした。

設備の充実と人ができるおもてなし。京王プラザホテルのユニバーサルサービスは、その二つがタッグを組んで進化し続けています。