080ホテルの料飲を支える器材の達人、スチュワード

2021.12.15 Wed.

みなさんは「スチュワード」という言葉をご存知ですか?
ホテルにはさまざまな分野のプロフェッショナルがいますが、スチュワードは館内で使用する食器・什器・備品などすべての料飲器材の管理を一手に受け持つ職種のこと。いわば器材の達人です。

京王プラザホテルが保有している料飲器材は、その種類だけでも約1,300種類。お皿や食器が約15万点、グラスが5万6,000点、カトラリーが約12万7,000点、その他銀器などが約8,000点にものぼります(2020年時)。この膨大な料飲器材を把握し、いかに効率的に宴会場や各店舗に配していくかがスチュワードの腕の見せどころ。緻密なオペレーションで、日々、器材の流れをコントロールしています。また、陶器や銀食器など種類ごとに洗浄方法も異なる器材の管理には、スチュワードの専門知識が不可欠です。

さらに新店舗のオープンやリニューアルの際に必要な器材の種類や数を割り出し、料理長の希望に沿った器材を探し出し提案することもスチュワードの大事な仕事。料理を引き立て、サービスをしやすく、お客様にも召し上がりやすい最適な器選びができるようになるには、7〜8年のキャリアが必要といいます。

レストラン・バーで出会う素敵な器もお皿も、美しく用意されたグラスもカトラリーも、器材を知り尽くしたプロの技があってこそ表舞台にはなかなか見えない仕事ですが、誇りを持ってホテルのおもてなしを支える縁の下の力持ちなのです。