084開業秘話② ホテルイメージを刷新したオフホワイトの外観

2022.1.14 Fri.

新たなホテルのあり方を「プラザ思想」として掲げ、1971年、新宿副都心開発のパイオニアとして開業した京王プラザホテルは、ハード面でも最新の技術と設計思想を導入したパイオニアでした。

なかでも外装設計は、超高層ビルでは日本初の試みとなるプレキャストコンクリート・カーテンウォール工法を採用。奥行きが浅いホテル特有の建物構造に対し、外壁を従来の金属製パネルから重いコンクリート製パネルに変えることで地震や風揺れに強い、強靭な安定性を実現したこの施工技術は現在にいたる先駆けとなりました。
さらに「いかに青空をレイアウトするか」という思想のもと、カラーにはオフホワイトを採用。「ホテルは重厚なレンガ色」という当時のホテルイメージにとらわれない柔軟な発想が、京王プラザホテルらしい洗練された美しさを際立たせることになったのです。

青空にくっきり映えるオフホワイトの外観と壁面の優美な曲線、スレンダーなシルエット。広大な浄水場跡地に着々とホテルが建ち上がっていく様子に、心が踊り上がるような興奮や憧れ、新時代への期待が膨らむのを感じたという方も多いと聞きます。

開業から50年、ソフト・ハード両面にわたる京王プラザホテルのパイオニア精神は今も健在。これからも時代、時代のスタイルに合わせながら、つねに新しい提案をお届けしてまいります。