文化体験ワークショップ Journey into Japan: A Workshop of Cultural Discovery
日本の文化や歳時記をテーマに、毎月異なるアート作品をご自身で作り上げていただく体験ワークショップを毎月開催いたします。
日本ならではの四季折々の文化の魅力や芸術性を通じて、日本の“奥深さ”を感じてみてはいかがでしょうか。
開催スケジュール
【9月】「十五夜」
秋の草花を用いた
アレンジメント作り
日本には古くから月を愛でる風習があり、なかでも中秋の名月は平安時代に中国から伝わり、その年の収穫物と月見団子をお供えし豊作の感謝と祈念をするようになり、発展してきました。本ワークショップでは、日本ならではのお月見の情景を作り出すことでその文化に思いを馳せることができます。実際の植物ではなくアーティフィシャルフラワーでの制作ですので、完成した作品を長く楽しめるのはもちろん、海外からのお客様もご自宅までお持ち帰りいただけます。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年9月24日(木)、25日(金) 10:00~16:00 |
|---|---|
| 講師: | 村山陽美 |
| 参加費: | 2,000円(税込) |
| 所要時間: | 30分~1時間予定 |
| 開催場所: | 本館3階/ロビー |
| 定員: | 各日10名 |
| 内容: | ススキやナデシコなど、秋の草花のアーティフィシャルフラワーを使ってアレンジメントを制作いただきます。さらに紙粘土でお月見団子を作り小さな籠に添えお月見の情景を作り上げるワークショップです。 |
【10月】「錦秋の空」
日本の色作り
四季のある日本の風土が育んだ、繊細な色彩感覚と空気感に着目したパステル画のワークショップです。パステル画は、ヨーロッパ・ルネサンス期の3色チョークを源流とし、18世紀のフランスで発展しました。その後、日本でも独自の研究と表現が広がり、風土や光の違いを生かした色彩表現が育まれてきました。湿度の高い日本では、霧や水分を含んだ空気によって光が柔らかく散乱し、色がしっとりと暗めに感じられることがあります。本ワークショップでは、夕暮れから夜へ移ろう空と稜線の美しい富士山を題材に、光の変化や秋の気配、湿度を含んだ日本特有の空気感を感じ取り、パステルの柔らかな色の重なりで表現します。完成した作品は額装しますので、旅の思い出としてご自宅に飾ってお楽しみいただけます。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年10月23日(金)、24日(土) 10:00~16:00 |
|---|---|
| 講師: | 牧野瑠璃子 |
| 参加費: | 2,000円(税込) |
| 所要時間: | 30分~1時間予定 |
| 開催場所: | 本館3階/ロビー |
| 定員: | 各日10名 |
| 内容: | 粉状にしたパステルを指で紙に直接なじませながら、日本の秋の夕空から夜空へ移ろう色のグラデーションを表現します。見本を見ながら色を重ね、ぼかし、日本の秋の情景を描くワークショップです。 |
【11月】「七五三」
つまみ細工かんざし作り
七五三は3歳、5歳、7歳の節目に子どもの成長を祝う11月に行われる日本ならではの行事で、その始まりは平安時代にさかのぼります。子どもが病気ですぐに亡くなることが多かった時代、徳川綱吉が自身の息子が無事に成長するようにと神社に健康祈願のお参りをしたことが起源と言われています。本ワークショップでは、七五三の晴れ着に合わせて身につけるつまみ細工のかんざしを制作します。小さな布を折りたたみ、一枚一枚の花びらから花を形作ることで、子どもの成長を見守る家族の思いと、日本の手仕事の美しさに触れることができます。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年11月22日(日)、23日(月・祝) 10:00~16:00 |
|---|---|
| 講師: | 山村典子 |
| 参加費: | 2,000円(税込) |
| 所要時間: | 1時間予定 |
| 開催場所: | 本館3階/ロビー |
| 定員: | 各日12名 ※一度に体験できるのは4名まで。 |
| 内容: | 小さな布を折りたたんで花びらを作る、つまみ細工の技法を体験します。お好みの布や花座を選び、七五三の節目を彩る、世界に一つだけのかんざしを制作していただけます。 |
【12月】「冬至」
指で編む冬支度
冬至は、1年で最も昼が短く、夜が長くなる日です。寒さが深まるこの時期、日本ではカボチャを食べたり柚子湯に入ったりして、身体を温めながら冬を乗り切る知恵が受け継がれてきました。本ワークショップでは、冬の暮らしに息づく「温める」知恵をテーマに、道具を使わず指先で編む指編みを体験します。糸をひと目ずつ編み重ね、手首や首元をやさしく包む作品を自分の手で仕上げながら、手仕事の温もりと冬の季節感を味わっていただきます。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年12月14日(月)、15日(火) 10:00~16:00 |
|---|---|
| 講師: | 公益財団法人日本編物手芸協会 井上佐智子 |
| 参加費: | 2,000円(税込) |
| 所要時間: | 30分~1時間予定 |
| 開催場所: | 本館3階/ロビー |
| 定員: | 各日10名 |
| 内容: | 自身の指を使って、手首や首に巻いて温める作品を編んでいただきます。 |
これまでのイベント
「にほんだからこそ」
箸・はし・hashi装飾体験
作品イメージ
8月4日は箸の日。普段当たり前のように使っている箸を1年に一度供養し感謝を表す日です。世界人口の約3割が箸を使いますが、ナイフやフォークなどを使わなくても箸だけで食事ができる「日本だからこそ」箸を大切にし、細部にも技巧を凝らすなどその文化が発展してきました。また、箸は「2本だからこそ」その用途も多く、同時にマナーやタブーが存在し、それを幼い頃から学ぶ慣習によって日本人の食文化に深く根付いています。日本人とは切っても切り離せない箸を通して、日本文化を体感していただけるワークショップです。
「涼を呼ぶ音色」風鈴絵付け
作品イメージ
風鈴は、古代中国の宗教的な道具に起源をもち、仏教とともに日本に伝わりました。古来より風鈴の音は邪気を祓うと言われ、江戸時代から現代にかけて「風の音色で涼を呼ぶ粋な風物詩」として暮らしに根づき、日本人は風鈴の音色に耳を澄ませ心を通わせる美意識を育んできました。
今回絵付けするのは、磁器ならではの高い音色が美しい伊万里焼の風鈴です。暑い夏に涼やかな音色を聞いて少しでも気持ちを和らげながら、かつての日本人の心にも思いを馳せてみてください。
「涼を演出する風物詩」
つりしのぶづくり
作品イメージ
暑い夏を乗り切るため、古くから日本人は涼を演出する「つりしのぶ」を軒先につるして夏の趣を楽しんできました。つりしのぶとは、シダ植物の「シノブ」を苔玉などに巻き付けたもので風物詩として江戸時代から親しまれてきました。
今回、このつりしのぶに西洋の壁画の古典技法「アフレスコ(湿らせた漆喰に描く技法)」を器部分に用いて、和と洋の文化をかけ合わせ、互いの精神を融合して生まれるいまの風情を作り上げていただけます。
「端午の節句」
紙切りで兜づくり
作品イメージ
紙切りとは、はさみを使って1枚の紙から絵柄を切り抜いていく日本独特の芸で、落語の寄席の合間に披露される余興として親しまれてきました。
今回開催するのは、時季に合わせ端午の節句にちなんだ兜を紙切りで作り上げるワークショップです。5月5日はこどもの日。厄払いとお祝いをする五節句の一つで、鯉のぼりや兜などを象徴として飾ります。兜には、男の子の健やかな成長を願う祈りが込められており、その背景には、自然や人生の節目を大切にしてきた日本人の考え方が息づいています。
「花便り」桜を愛でる折り句
作品イメージ
折り句とは、古くからある日本の言葉遊びの一つです。一つの詩の中に思いを伝える別の言葉を折り込みます。 古くは平安時代の伊勢物語に登場します。
伝えきれない感情や景色、時間の流れなどが表現される日本語の美しさ。どの国においてもひとがいて、思いがあれば、言葉が生まれます。桜の花を愛で、春の訪れを感じながら温かい気持ちを「伝える」一枚をお作りいただけたらと思います。
「ハレの日の美」
加飾工芸 沈金
作品イメージ
海を渡った日本の漆器は西欧で東洋ブームを引き起こし、日本を「漆の国」と呼びました。それは16世紀のことですが、実は、日本における漆芸の歴史は9000年にも及びます。
蒔絵や螺鈿等様々な加飾がある中で、今回は、沈金技法に挑戦いただきます。点や線で彫った部分に金箔や金粉を入れ、強くかがやく金色の模様を表現します。日常使いの漆器を、少し意匠を凝らしてハレの日にもふさわしい作品に仕上げます。
「寒中のお内裏様」
エッグアート
作品イメージ
四季折々の景色や歳時記を小さな卵で表現するエッグアート。16世紀キリスト教の復活祭 イースターで、卵の殻に色を塗ったものを贈ることからはじまりました。世界最高峰とされるロシア・ロマノフ王朝時代の「インペリアルエッグ」は宝石を散りばめた絢爛豪華な工芸品です。今回は、そんな西洋の文化と日本の雅が融合いたします。親が子を想う心を宿した小さなエッグアートのお内裏様作りを通して、心あたたまる芸術体験を味わえます。
「末広がりのしるし」
扇子絵付け
作品イメージ
扇子の原型となる団扇が中国で生まれ日本に伝来したのは古く7世紀。そして、木簡を束ねた檜扇は、扇子のルーツといわれ日本で発明されました。歌を詠み記し、文をしたためた時代を経て、武士階級においては刀と同じものと解釈され尊ばれる一方で、祝儀の席や茶道芸能の場にも用いられ広まっていきました。仰いで涼を取る使用法が常になったのは江戸時代後期になってからです。世界においてもコンパクトに折りたためるという利点が高く評価される小さな扇子には、日本人の知恵と礼節そして美意識が結集されています。
クリスマスを彩る
手作りリース体験
作品イメージ
室町時代、日本で初めてミサが行われました。以来、年月を経て仏教や神道の多い日本においてもクリスマスは定着しました。そして、祝い方は世界各国様々ですが、大事な人と一緒に過ごす特別な日であることに違いはありません。イルミネーションが街中に溢れ、ツリーと並んで賑わせてくれるクリスマスリース。リースには永遠の愛や豊作祈願という普遍的な精神性が込められており、その意味は日本のお正月飾りと同じとも言えます。
秋を探す旅 友禅染手ぬぐい体験
作品イメージ
四方を海に囲まれ、山が深い日本列島の地理的風土は日本人の感性に大きく影響を与えてきました。森から生まれた水が川となり、海に注ぐ水の豊かな国独自の工芸友禅染。友禅染は、四季の移ろいや自然の風景、植物などを繊細な筆致と豊かな色彩で布に描き出す技法です。紅葉、秋草、月、渡り鳥等、秋が深くなった頃のモチーフは数多くあります。一つひとつに集中力と丁寧さが求められる友禅染体験は、秋の静けさや深まりに通じる“心を整える”体験とも言えます。
日本の秋を飾る。
十五夜のはがきかけ体験
作品イメージ
日本人ほど月を愛する心が強いのは世界でも稀です。中秋の名月を愛でるようになったのは、遡ること1000年。平安時代、その年の収穫物と月見団子をお供えし豊作の感謝と祈念をするようになり、風習が作られました。そして、経巻の装丁から始まった表具の技術は、仏教と同時に中国より日本に伝わります。1000年余りの生活様式・建築様式の移り変わりにより洗練されていきました。ご自身で筆を持ちはがきを書き、日本独自の文化となった表装で仕立て、巻物のように丸めてコンパクトにお持ち帰りいただけます。
重陽の節句 フラワーボックス
アレンジメント体験
作品イメージ
日本における節句は、所説あるといわれていますが、中国の陰陽五行説から由来します。月と日が同じ奇数で重なり更に足して偶数になる日は、陽が転じて陰となるとされることから邪気を祓う為の行事を行います。なかでも最も大きい陽である9が重なる重陽は、不老長寿を祈願する節句です。古くから、菊は邪気を祓い長寿の効能があるといわれ、菊の香りを移した菊酒を飲んだり、菊の被綿で身体を清めたり、といった風習がありました。菊を使ったアレンジをされる折には、奈良の都宮中で催された観菊の宴に思いを馳せてみてください。
文化体験コンセプト
日本には、自然と寄り添いながら生まれ、はぐくまれてきた文化や芸術が数多くあります。
四季折々の風景に心を動かし、風物詩で季節の移ろいを感じる、そうした繊細な感性のもとで、
日本人は古くから自然の恵みを敬い、祈りや感謝を込めて文化を紡いできました。
また、日本は海外からもたらされた多様な文化をただ模倣するのではなく、
自らの感性と融合させながら独自の文化や歳時記へと昇華させてきました。
和と洋、伝統と革新が調和しながら、今なお進化を続ける現代の芸術には、そうした日本らしさが息づいています。
本企画では、そんな“今を生きる文化”について、アーティストの作品を通して触れて体験いただく場をご用意いたしました。
日本の豊かな四季と世界とのつながりを感じながら、年間を通してお楽しみいただけます。
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