文化体験ワークショップ Journey into Japan: A Workshop of Cultural Discovery
日本の文化や歳時記をテーマに、毎月異なるアート作品をご自身で作り上げていただく体験ワークショップを毎月開催いたします。
日本ならではの四季折々の文化の魅力や芸術性を通じて、日本の“奥深さ”を感じてみてはいかがでしょうか。
開催スケジュール
【1月】「末広がりのしるし」 扇子絵付け
扇子の原型となる団扇が中国で生まれ日本に伝来したのは古く7世紀。そして、木簡を束ねた檜扇は、扇子のルーツといわれ日本で発明されました。歌を詠み記し、文をしたためた時代を経て、武士階級においては刀と同じものと解釈され尊ばれる一方で、祝儀の席や茶道芸能の場にも用いられ広まっていきました。仰いで涼を取る使用法が常になったのは江戸時代後期になってからです。世界においてもコンパクトに折りたためるという利点が高く評価される小さな扇子には、日本人の知恵と礼節そして美意識が結集されています。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年1月23日(金)、1月24日(土) 10:00~17:00 |
|---|---|
| 講師: | 株式会社伊場仙 担当者 |
| 参加費: | 3,000円(税込) |
| 所要時間: | 30分~1時間予定 |
| 定員: | 各日10名 |
| 内容: | 江戸時代から続く日本橋にある扇子の老舗専門店「伊場仙」の扇子に絵付けをする体験です。 |
【2月】「寒中のお内裏様」 エッグアート
四季折々の景色や歳時記を小さな卵で表現するエッグアート。16世紀キリスト教の復活祭 イースターで、卵の殻に色を塗ったものを贈ることからはじまりました。世界最高峰とされるロシア・ロマノフ王朝時代の「インペリアルエッグ」は宝石を散りばめた絢爛豪華な工芸品です。今回は、そんな西洋の文化と日本の雅が融合いたします。親が子を想う心を宿した小さなエッグアートのお内裏様作りを通して、心あたたまる芸術体験を味わえます。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年2月13日(金)、2月14日(土)10:00~17:00 |
|---|---|
| 講師: | 横田初枝 |
| 参加費: | 3,000円(税込) |
| 所要時間: | 1時間予定 |
| 定員: | 各日8名 |
| 内容: | 卵の殻に西陣織の布で衣をまとわせ、お顔の表情を描いてお内裏様を制作します。なお、すでにお顔の表情が入っているものもご用意します。 |
【3月】「ハレの日の美」 加飾工芸 沈金
海を渡った日本の漆器は西欧で東洋ブームを引き起こし、日本を「漆の国」と呼びました。それは16世紀のことですが、実は、日本における漆芸の歴史は9000年にも及びます。
蒔絵や螺鈿等様々な加飾がある中で、今回は、沈金技法に挑戦いただきます。点や線で彫った部分に金箔や金粉を入れ、強くかがやく金色の模様を表現します。日常使いの漆器を、少し意匠を凝らしてハレの日にもふさわしい作品に仕上げます。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年3月13日(金)、3月14日(土)10:00~17:00 |
|---|---|
| 講師: | 奥窪聖美 |
| 参加費: | 3,000円(税込) |
| 所要時間: | 1時間予定 |
| 定員: | 各日10名 |
| 内容: | 茶菓子を切る道具「菓子楊枝」の黒漆部分に細工します。点や線を彫って金粉を入れ、自分だけの上質な菓子楊枝を仕上げる体験です。 |
【4月】「花便り」 桜を愛でる折り句
折り句とは、古くからある日本の言葉遊びの一つです。一つの詩の中に思いを伝える別の言葉を折り込みます。
古くは平安時代の伊勢物語に登場します。
伝えきれない感情や景色、時間の流れなどが表現される日本語の美しさ。どの国においてもひとがいて、思いがあれば、言葉が生まれます。桜の花を愛で、春の訪れを感じながら温かい気持ちを「伝える」一枚をお作りいただけたらと思います。
作品イメージ
| 開催日時: | 2026年4月17日(金)、4月18日(土)10:00~17:00 |
|---|---|
| 講師: | 折り句作家 MIKAKO |
| 参加費: | 2,000円(税込) |
| 所要時間: | 30分予定 |
| 定員: | 各日20名 |
| 内容: | 日本に伝わる言葉遊び「折り句」を体験できます。好きな言葉の一文字ひと文字から思いを込めたフレーズを紡ぎ、はがきに書き上げた作品を額に入れてお持ち帰りいただけます。 |
【このイベントは終了しました】Hawaiian Craft Making
ハワイアンリボンレイチャームまたはハワイアンキルト体験
作品イメージ
夏の夜空に舞い広がる打ち上げ花火は日本の夏の風物詩とも言えます。
その歴史は、江戸時代まで遡り、飢餓や疫病退散を祈り隅田川で水神祭が催され、花火が打ち上げられたのが始まりです。
また一方、ハワイ語で「花輪」であるレイは魔除けや神への信仰の意味を込めて身につけられており、お祝い事に贈るなど様々な歴史・文化があります。どちらも心に染み入る花の舞。愛しい人へのお土産に、ご自身の手でお作りいただけます。
【このイベントは終了しました】夏を涼しむハンカチ染体験
作品イメージ
雨や日照り、台風など、日本列島がもたらす自然現象を捉え、観察力と共に繊細な感性が発達します。古来より、暮らしの中で人々は知恵を絞り、涼を取る工夫をしてまいりました。暑い日本の夏、涼しげな色を生活の中に入れて暑さを凌ぎます。衣裳だけでなく御簾や几帳などが日本の伝統色200余の季節の色に染められました。
今回は、夏に必需品のハンカチを多彩な染料を用いり、大陸から入りその後600年代に正倉院から発見され、現在も浴衣地にも使われ国々問わず多くの人を魅了し続ける板締め絞り技法をお試しいただけます。
【このイベントは終了しました】重陽の節句 フラワーボックスアレンジメント体験
作品イメージ
日本における節句は、所説あるといわれていますが、中国の陰陽五行説から由来します。月と日が同じ奇数で重なり更に足して偶数になる日は、陽が転じて陰となるとされることから邪気を祓う為の行事を行います。なかでも最も大きい陽である9が重なる重陽は、不老長寿を祈願する節句です。古くから、菊は邪気を祓い長寿の効能があるといわれ、菊の香りを移した菊酒を飲んだり、菊の被綿で身体を清めたり、といった風習がありました。菊を使ったアレンジをされる折には、奈良の都宮中で催された観菊の宴に思いを馳せてみてください。
【このイベントは終了しました】日本の秋を飾る。十五夜のはがきかけ体験
作品イメージ
日本人ほど月を愛する心が強いのは世界でも稀です。中秋の名月を愛でるようになったのは、遡ること1000年。平安時代、その年の収穫物と月見団子をお供えし豊作の感謝と祈念をするようになり、風習が作られました。そして、経巻の装丁から始まった表具の技術は、仏教と同時に中国より日本に伝わります。1000年余りの生活様式・建築様式の移り変わりにより洗練されていきました。ご自身で筆を持ちはがきを書き、日本独自の文化となった表装で仕立て、巻物のように丸めてコンパクトにお持ち帰りいただけます。
【このイベントは終了しました】秋を探す旅 友禅染手ぬぐい体験
作品イメージ
四方を海に囲まれ、山が深い日本列島の地理的風土は日本人の感性に大きく影響を与えてきました。森から生まれた水が川となり、海に注ぐ水の豊かな国独自の工芸友禅染。友禅染は、四季の移ろいや自然の風景、植物などを繊細な筆致と豊かな色彩で布に描き出す技法です。紅葉、秋草、月、渡り鳥等、秋が深くなった頃のモチーフは数多くあります。一つひとつに集中力と丁寧さが求められる友禅染体験は、秋の静けさや深まりに通じる“心を整える”体験とも言えます。
【このイベントは終了しました】クリスマスを彩る手作りリース体験
作品イメージ
室町時代、日本で初めてミサが行われました。以来、年月を経て仏教や神道の多い日本においてもクリスマスは定着しました。そして、祝い方は世界各国様々ですが、大事な人と一緒に過ごす特別な日であることに違いはありません。イルミネーションが街中に溢れ、ツリーと並んで賑わせてくれるクリスマスリース。リースには永遠の愛や豊作祈願という普遍的な精神性が込められており、その意味は日本のお正月飾りと同じとも言えます。
文化体験コンセプト
日本には、自然と寄り添いながら生まれ、はぐくまれてきた文化や芸術が数多くあります。四季折々の風景に心を動かし、風物詩で季節の移ろいを感じる、そうした繊細な感性のもとで、日本人は古くから自然の恵みを敬い、祈りや感謝を込めて文化を紡いできました。
また、日本は海外からもたらされた多様な文化をただ模倣するのではなく、自らの感性と融合させながら独自の文化や歳時記へと昇華させてきました。
和と洋、伝統と革新が調和しながら、今なお進化を続ける現代の芸術には、そうした日本らしさが息づいています。
本企画では、そんな“今を生きる文化”について、アーティストの作品を通して触れて体験いただく場をご用意いたしました。日本の豊かな四季と世界とのつながりを感じながら、年間を通してお楽しみいただけます。
お問い合わせ先
TEL 03-5322-8435【イベント担当直通】
※受付時間 平日 10:00~18:30