調理部樹林調理
世界中の人々の「おいしい」を求めて――。
「恵まれた環境のなかで料理人の道を歩める」
東京の一等地であることはもちろん、規模が大きく安定したホテルなので、周りからは「すごいね」と言ってもらえました。特に、家族が安心していたように感じます。自分が調理師を志したきっかけは、母の料理です。母の影響で小学校の頃から料理をつくるようになったのですが、その時に「おいしい」と言ってもらえたことが、うれしくて。今は、国内外のたくさんのお客様から「おいしい」をいただけることが幸せです。
だからこそ、一皿ひとさらの向こうにお客様がいることを意識しています。私たちからすれば同じメニューを繰り返しつくっていても、お客様にとってはホテルで味わう特別な一皿。すてきな一期一会になるように、愛情を込めて調理しています。
それはドラマの世界のように思います。怒鳴られたことだって、ないです。むしろ、新人の頃はアドバイスをもらってばかりでした。人に恵まれているなと感じます。環境もいいです。入社間もない頃に配属された、お客様の目の前で調理をするレストランではオムレツを焼いたり、夜ではフォワグラのような高級食材を焼いたり、最初からチャレンジさせてもらえるので、うれしい驚きでした。
そうなんです。定番枠の季節の料理は約2週間、期間限定メニューは約1ヶ月で入れ替わるので、常に新しいメニューの開発に試行錯誤しています。それが楽しいです。空き時間に試作品をつくっては、上司に試食してもらって。初めて、デュグレレソースの魚料理が採用された時は、料理人をやっていてよかったと感じました。遠目ではあるものの、お客様が自分の考案した料理を食べているのを見られる時は、本当に感無量です。
お客様からお肉の焼き加減の細かなご注文がありました。その時に、自分の焼いた肉の加減をとても喜んでいただけて、それで手紙を書いてくださったのだと思います。日頃、練習用の食材で焼き加減の頃合いを見ていたのが役立ちました。練習ができる環境に感謝しています。
レストランがオープンし、オーダーが集中している時や人手が足りない時には別の職場からヘルプが来たり、チームワークを活かして日々仕事をしています。
京王プラザホテルでは“ルーキーローテーション”という新人研修があり、レストラン調理だけでなく、1,000名以上の宴席での調理にも携われます。これは町場のレストランでは絶対にできない経験で、自分の糧となります。レストランにおいても、日本が誇る歴史あるホテルで培われた伝統ある技術を習得できます。社員向けの寮もあるので、遠方の方でも安心して働ける環境が整っています。料理人として成長できる、全ての要素がそろっていますよ。